癒えない傷は無い<3A>―1





「やっぱり、まだ、無理だ」 俺はそう言って俯いた。 記憶にある、あの時の酷い痛みを思い出すと、いくらヤマトのことが好きでも腰は引けた。 ヤマトから逃れるように、その胸を強く両手で押すとあっさりと身体は離れる。 ほっと身体の力が抜けた俺の耳にヤマトの声が届いた。 「……そうか、分かった」 ヤマトの声には落胆のような響きも感じられて、俺は恐る恐るヤマトに視線を向けようとして、 「うわ…っ」 小さな悲鳴を上げることになった。ヤマトに軽く肩を押された為だ。 不意打ちだったので簡単にバランスを崩し、 俺は先ほどまで座っていたソファーにもう一度座り込むことになった。 そして、流れるような動きでヤマトは俺の身体をソファーの背に押さえつけてくる。 「………聞きたくないけど、何のつもりだよ」 俺はヤマトと視線を合わせて問い掛けた。 引きつった笑みを浮かべているのが自分でも分かる。 ヤマトは不思議そうに首を傾げ、分からないか?などと言いながら顔を近付けてきた。 「っ、俺、無理だって答えた筈だけどっ!」 「ああ。だが、口付けは問題ないようだ」 「!――それは、そうかもしれないけ……っ!!!」 もがく俺を物凄い力でソファーに縫い付けて、ヤマトが再び俺の唇を奪う。 俺の叫びはヤマトの口内に消えた。遠慮容赦無しのディープキス。 ヤマトはソファーに片膝を付いて、俺の両肩に両手を置いて全体重を掛ける事で俺の動きを封じた。 必死に引き剥がそうとヤマトの腕を掴んでいた俺の手は、呼吸を奪われるようなキスに力尽き、 今は弱くヤマトのコートの胸元を握りしめている。 「んっ…は、ぁ、ふ…っ」 意味の無い音がキスの合間に零れ落ちる。 唾液を掻き混ぜられる音、時折歯がぶつかり合う音。 俺の情けない喘ぎ、獣のようなヤマトの呼吸。全てが俺の聴覚を犯す。 最後にぢゅっ、と舌を吸われて、漸くヤマトの唇から解放される。 いつの間にか閉じていた目を開くと、俺とヤマトの唇を繋ぐ唾液の糸が視界に飛び込んできて、 顔が熱くなった。目の前には僅かに上気したヤマトの顔。 「…お前が私を怖れるのは当然だ。だが私は、コウキ、お前にもっと触れたい」 ヤマトの唇が俺の喉元、顎、耳朶を順になぞってくる。 「――触れるだけだ、挿入はしない。安心しろ、与えるのは快楽だけだ」 そして耳元で囁かれる。ヤマトの言葉にそういう問題じゃないと言い返したい。 でも。俺を押さえつけていたヤマトの手は、気付けばソファーの背に置かれて、 片方の手のひらが俺の後頭部を撫でていて。 俺を囲いながらも、俺に逃げ道を与えている、そんな状況で。 全部計算なのだとしても結局、ヤマトの事が好きだと自覚した以上、俺は絆されるしかなかった。 「…俺が、それでも嫌だって言ったら、どうする気だよ」 「フム…ならば次の手段を考えるまでだな」 悔し紛れに呟いた俺へのヤマトの返答は想像通りで、諦めの悪さに逆に感心してしまう。 俺は深い溜息を吐いて、 「…分かった。さっき言ったこと、絶対に守れよ」 何が楽しいのか、俺の耳元に顔を寄せたままのヤマトの耳に同じように俺も齧りついてやった。 「ああ、約束は守るさ」 嬉しそうなヤマトの声に俺は観念して目を閉じる。 俺、本当にヤマトのこと好きなんだなと実感しながら。 ヤマトはジプスのコートを脱いでソファーの背凭れに掛けた後、 手袋を外して、向かい合わせのソファーの間にあるローテーブルへと置いた。 その様子を見て、俺もジャケットを脱いでヤマトと同じようにソファーの背に掛ける。 学校帰りだったので、俺が今着ているのは制服だ。皺になったり汚れたりしたら困る。 「今更だが、この装いも悪くはないな」 ヤマトが片手で自らの無駄に長いネクタイを襟から引き抜きながら、 空いた方の手で俺のネクタイに触れて、そんな事を言ってくる。 「それを言うなら、ヤマトのスーツ姿も似合ってた」 俺もここへ来る前のことを思い出して負けじと言い返してみた。 「フフ、そうか。上辺だけの世辞などくだらんが…  そのような男でないことは承知している、素直に受け取っておこう。  不思議なものだ、聞き飽きた言葉もお前の口から発せられると快いものだな」 何か、とんでもないものが倍になって返ってきた気がする。 ヤマトはあの1週間で俺の事を何度も褒めちぎっていたが、更に悪化したような。 余計な事はもう言うまいと口を閉じた俺にヤマトが顔を寄せてきて、俺は大人しく目を閉じた。 唇を舐められ、啄まれ、重なり合えば舌を挿し込まれる。 「んぅ、ふ…あ…」 口蓋をなぞられ、歯列を辿り、舌を絡め取られる。 溢れた唾液が口端から零れ落ちて、それを追いかけるようにヤマトの唇が下りていく。 唇の端から顎、首筋。多分、キスの最中にネクタイとボタンは外されていたのだろう、 シャツが肌蹴られ、素肌に直にヤマトの唇が落とされた。 熱く濡れた感触にぶるりと身体が震える。 「…っ!」 冷やりとした手に腹から腰、胸を撫でられて、別の意味で震えた。 「ヤマト、冷たい…っ」 堪らず抗議の声を上げた俺へ、鎖骨の辺りを舐めていたヤマトが視線だけ向けて、 「お前の身体は熱いな。直に馴染む」 それだけ言って行為を続行する。 文句はまだ言いたかったが、言っても無駄だと悟って、 代わりにぐしゃりとヤマトの後頭部の髪を掻き混ぜてやった。 そんな俺に構わずヤマトは熱心に俺の肌を舐めて、撫でる。 僅かな胸の左右のふくらみをそれぞれの手で触れて軽く揉んで、胸の赤く色づいた先端、 冷たさと接触で硬くなったそこを指先で摘まれて、片方には唇が寄せられ吸い付かれた。 流石に小さく身体が跳ねた。こそばゆい、奇妙な感覚だ。 そう言えば、襲われたあの時は上半身には触れられなかったなと思い出す。 屋外だったし、時間短縮の為でもあったのかもしれない、考えれば考えるほど酷い話だ。 胸を触られた所で意味は無かったとも思うが。 女子なら胸も感じるみたいだが、男である自分には関係ない。 そう、思っていた。現に初めはくすぐったいだけだった、のに。 「う…っ、やま、と…っ、なんか、変、だ…っ」 今はじんじんする。むず痒いような、熱いような。 俺の変化に気付いたのか、ヤマトが喉の奥で微かに笑ったのが分かった。 優しく吸うだけだった動きに違うものが加わる。 舌でその突起を押し潰した後、唇で挟んで上に引っ張られる。 何度か繰り返し甘噛みされる。そして強く吸われる。 もう片方は指で弾いたり、痛い程強く摘まれた後、 羽が触れるように擽られて、爪を立てられる。 左右違う刺激に翻弄される。誤魔化せない熱が下肢に溜まってきて、 俺はヤマトの頭を抱え込むように身体を丸めた。 「悦くなってきたようだな」 楽しそうなヤマトの声が聞こえても、何かを言う余裕すらなくなってきていて。 開かされた脚の間にヤマトが陣取っているので、脚を閉じる事が出来ない。 「や、ヤマト…っ」 「何だ。要求があるならば遠慮せず言え」 「―――っっ」 俺の身体がどうなっているかなんて分かっているくせに。 ヤマトは俺が言葉にするのを待っている。 銜えられていた胸の先端はヤマトの唾液に塗れて、酷くいやらしく見えた。 ふっと息を吹きかけられて、それだけでもぞくりと全身に痺れが走った。 濡れたそこを人差し指と中指の間に挟まれて擦られる。 ヤマトの唇は今度は先ほどまで指で弄られていた反対側の胸の先端へ寄せられる。 もう、我慢できなかった。 「ヤマト…、も、胸は、いいから…っ、下、触って…っ」 震える手でヤマトの肩を押して訴える。 これで下とはどこだ、などと聞かれたら殴っていたかもしれない。 切羽詰まる俺の様子に不穏なものを感じたのか、ヤマトは特に聞き返すことなく、 いいだろうと頷いて俺のズボンへと手を掛けた。 ボタンを外し、ファスナーを下げられる。 「腰を上げろ」 ヤマトに言われて俺は素直に従った。ズボンと下着、一緒に足首まで引き下ろされる。 ソファーにそのまま腰を下ろすことを躊躇ったのは一瞬で、すぐにそんな余裕は無くなった。 「あ……っ」 昂った自身をヤマトに見られている、それだけでじわりと熱が上がる。 先端からは既に先走りの雫が浮かんでいて堪らなくなる。 「よく耐えていたものだ」 感心するように言いながら、ヤマトは右手の指先で刺激を待つ俺の中心へと触れてきた。 袋から根元、先端へと。ゆっくりと握りこまれて、親指の腹で先の窪みを擦られる。 「あ、ぁ…っ、は…、っ」 確かな快感に堪えきれない声が溢れた。じわりと目尻に涙が浮かぶ。 無意識にあの夜を思う。あの時の性急さは無い、ゆっくりと、じわじわと高められていく。 俺の熱を握るヤマトの手に自分の手を重ねる。 それが止める為か強請る為か分からないまま仰け反った。 「潤滑が足りない、か」 ヤマトの声に視線を向ける。ヤマトは何かを考えるように数度瞬いた後、 左手で自身の頬に掛かる髪を掻き上げて、そのまま顔を落としていく。 「だっ、駄目だヤマト…っっ!!」 何をする気なのか分かって声を上げたが遅かった。 ヤマトは俺の熱へと、舌を、這わせてきた。 敏感な先端を舐められる、唾液を塗されて、含まれる。熱い粘膜に包まれる。 「ぁあ、あ、や、ぁ――っっ」 確かめるような動きが遠慮の無いものに変わっていく。 高められて、ぎりぎりの所で根元を人差し指と親指で作った輪で締められて、 裏筋や括れを舌先でなぞられて、ヤマトの口内で強く吸われる。 「あっ、も、出したい…っ、やまと…っ」 色々限界だった。早く達きたい。出したい。 散々焦らされた身体が熱くてたまらない。 必死に引き剥がそうとヤマトの頭に両手を添えても、力が入らない。 ヤマトに全て含まれて、強く吸い上げられた。 根元から指が外れていて、それは駄目だと思っても、もう止まらなかった。 「ぅあ…――――っ!!!」 どくどくと、断続的に溜まった熱を吐き出した。吐き出してしまった、ヤマトの口内に。 ヤマトに口でされただけでも耐えられないのにこんな。 その上残さず綺麗に吸われて、やっと俺の下肢から顔を上げたヤマトの喉が動くのを見てしまった。 「の、んだ、のか……?」 「ん…、なるほど、これがお前の味か」 ヤマトは味わうように数度口を動かしながら、そんなことを呟く。 口端にこびりついた白濁を舌を出して舐めとる、その姿に眩暈がした。 信じられない思いでヤマトに視線を送る。 「何だ、まだ足りないのか」 その問い掛けには全力で頭を振って、俺は急いで足首に絡まっている下着とズボンを引き上げた。 「冗談だ」 フフ、と笑いながらヤマトは立ち上がる。 どうやらこれで満足してくれたようだ、ほっと吐息した後、俺は1つ気になってヤマトを見上げた。 分かりにくいが、ヤマトの中心部分、少しだけ膨らんでいる気がする。 「ヤマトは、その…いいのか?」 ストレートには聞けなくて、そんな風にヤマトに声を掛けた。 「…多少、昂ぶっている事は否定しないが、時間が経てば静まるだろう。  お前が相手をしてくれるというならば、話は別だが」 ヤマトは隠さなかった。元々ヤマトは俺とセックスをしたいと言っていた訳で、 俺さえ首を縦に振れば続きを、と思っていても不思議じゃない。 満足なんてしてるわけじゃなくて、でも、約束通り無理強いはしないということなんだろう。 最後までは、まだ無理だという気持ちは変わってなくて、でも、と思う。 俺ばかり気持ちよくなるのは不公平だろうと。 「……わかった。ヤマト、こっち」 立ち上がってヤマトの手を引いて、俺が今まで座っていた場所へヤマトを座らせる。 先程とは完全に逆になって、俺はヤマトの脚の間へ身体を割り込ませて、床に膝をついた。 「コウキ?」 名前を呼ぶヤマトには答えずに、勢いのまま俺はヤマトのズボンに手を掛けた。 一度でも躊躇うと動けなくなりそうで、何も考えずに手を動かす。 俺の意図に気付いたんだろう、ヤマトはそれ以上何も言わず、上から視線だけを感じた。 ズボンの前を開いて、下着に手をかける。押し下げると勢いよく飛び出してきて流石に怯んだ。 多分、完全には勃ってなくて、でも既に充分な大きさで。 他人のこういう状態を見るのは正真正銘初めてだ。あの夜は確認する余裕も無かった。 こんなもの突っ込まれれば痛い筈だと、また記憶が蘇って身体が震えたが、 強く左右に頭を振って意識を切り替えて、恐る恐る俺はヤマトのものに触れた。 「――っ」 ヤマトが小さく喉を鳴らすのが聞こえた。熱い。血管が浮き出て、脈打っている。 「……先に、謝っとく。ヘタだったらゴメン」 そう言って、俺はぱくりとヤマトの先端を銜えた。両手で支えながら限界まで呑み込んでみる。 半分ちょっとで息苦しくなって全部は諦めた。味はまだよく分からない。 顔を上下に揺らしながら手で根元から途中までを扱く。良い所は多分同じだろう。 裏筋を擽って、括れを舐める。どくん、と大きくなった気がした。 「は…っ、コウ、キ…」 髪を撫でられて、一度顔を上げる。ヤマトが熱っぽい目で俺を見つめていた。 「…気持ちいい?」 「……ああ」 ヤマトの答えに満足して、俺は再びヤマトの熱を含んだ。 今度は苦みを感じる。すぐに自分の唾液と混ざって気にならなくなった。 顔を動かすたびに、じゅ、じゅぷ、と粘着いた音が響いて、俺自身も変な気分になる。 苦みが少しずつ強くなってきて、ちゃんとヤマトが感じていることが伝わる。 ヤマトは俺みたいに情けない声はあまり上げず、 荒い呼吸と、堪えきれずに零れる小さな声が俺の耳に届いた。 「…もう、いい…っ、離せ」 ヤマトが俺の頭を両手で掴んで引き剥がそうとしてきた。 多分俺がヤマトにされた時よりも時間は経っていて、 流石に顎が疲れてきたし素直に従っても良かったが、 ヤマトは俺よりも余裕に見えて、悔しいと思ってしまった。 だから何も考えず、限界まで深く銜え込んで、思い切り吸ってやった。 「――っっ!」 息を呑む音、その表情を確認出来ないのが残念だったが、 少し慌てるようなヤマトの気配に満足して、ゆっくりと顔を引いた。 完全に離れる直前、歯が当たってしまったのか、ヤマトの腰が揺れたのを感じて、 「――く、っ」 「っふ、…っ!?」 食い縛るようなヤマトの呻きが聞こえた直後、どろりと粘性の強い、熱いものが断続的に顔にかかった。 何が起こったのかすぐには理解できず呆然と座り込む俺の顔に、ヤマトが手を伸ばしてくる。 顔にかかったそれを塗り伸ばすように頬を撫でてきたヤマトに、 「なかなか良い眺めだな」などと言われて漸く俺は我に返った。 顔にかけられたのはヤマトの精液だ、という事実。 「忠告はしたぞ、まぁお前らしいがな」 勿論それは分かっているので、もっともなヤマトの言葉に反論もできず俺は無造作に顔を手のひらで拭った。 その間にヤマトは身形を整えて立ち上がる。 「洗い流したほうが早いだろう、洗面所はこちらだ」 そう言ってヤマトが歩き出す。変な意地を張っても仕方がないと、俺は後に続いた。 洗面所で顔を洗って、ついでに口も漱ぐ。顔の周囲の髪も念の為軽く水で洗った。 水を止めると、隣からヤマトがタオルを差し出してくれて、ありがたく受け取って顔を拭いた。 ヤマトはそんな俺の様子を腕を組んで眺めている。 「…ヤマトも口ぐらい漱げば?」 「問題ない」 「お前が平気でも俺が嫌だ」 先ほどの行為を色々と思い出して強く言う俺に、ヤマトは溜息を1つ吐くと、 しぶしぶといった感じで俺と場所を交代し、手を洗った後、口を漱いだ。 それを見届けて、俺はヤマトがタオルで顔を拭うのを待たずに胸倉を掴んだ。 伸び上がって口付ける。勢い余って歯がぶつかったが気にせず舌を入れてやった。 胸倉を掴んでいた手をヤマトの首に回して抱きつく。 状況を飲み込めずに固まっていたヤマトが俺に応えるように腰に腕を回したところで、 ヤマトの身体を突き飛ばすようにして離れた。 「終わり」 「…煽っておきながら、終わりだと?」 「そう。お前が言ってた通り、キスは問題ないよ。結構好きかもしれない。  でも、それ以上は当分したくない。試してみての結論なんだ、文句ないよな」 本音を少しだけ隠して、俺は笑って言ってやった。 そう、案外平気なのかもしれない、と思ったのはまだ秘密だ。 行為の最中、記憶の中のヤマトとはあまり重ならなかった。 あの夜と今とでは何もかも違う。 実際にその時になってみなければ分からないし、身体は震えるかもしれない。 それでもあの時のような傷はもう付けられないだろう。 そんな風に感じながらも距離をとったのは、ちょっとした仕返しなのかもしれない。 絆されたとはいえ、ヤマトの行動を許しすぎるのも後々困る事になりそうだ、という思いもある。 ヤマトは俺が出した答えに眉を寄せていたが、諦めるように吐息した後、 微かな笑みを浮かべながら言った。 「………良かろう、今日の所は引き下がるとしよう。  お前に刻んだ傷は、それほどまでに深かったということか…」 まだ俺はヤマトのことを良く知らなくて、でもヤマトの言い様がすごくらしいなと思ってしまった。 思わず小さく噴き出した後、受けて立つという気持ちで俺も言葉を返す。 「そういうこと。でも、逃げるつもりはないから、ちゃんと責任持って俺の傷、治せよ。  これからのヤマトの態度次第なんだからな」 「責任、か。フフ…よかろう。逃がすつもりもないさ」 これが俺とヤマトの、友達とも恋人とも呼べない奇妙な関係のスタートラインになった。 曖昧なこの関係に終止符を打つ出来事が、近い未来に訪れることになるが、それはまた別の話。 <3A>―2へ