余談だが。 この騒ぎは、俺のなんてことはない行動ひとつで呆気なく静まった。 色々馬鹿らしくなって、面倒になってきた俺は、 ふと空腹に気付いたので、その場を去ろうとしたら。 「どこへ行く雑種。死にたいのか。」 ギルガメッシュが咎めるから。 「死にたいわけあるか。この騒ぎで小腹が減ったから、 何か軽いもの、つくりにいくんだ。」 俺がそう言えば。 「む……ならば許そう。早くつくるが良い、雑種。」 「お、坊主のつくる飯、旨いんだよな〜」 あっさりとギルガメッシュとランサーが、戦闘態勢解除。 俺、餌付けした覚えは無いんだが。 まぁ、綺礼が味音痴だから、それを考えると、 旨いと言ってくれるランサーだとか。 色々文句を言いつつも、きっちりおかわりしてくるギルガメッシュの存在は。 料理をつくる者としてはありがたい。 なので、変につっこむのはやめておく。 つい、とアーチャーの方を見ると、 毒気を抜かれたのか、アーチャーもいつの間にか剣をしまい、 心底呆れた顔で立っているから。 「アーチャー、お前も来いよ。」 そう声をかける。 「…サーヴァントに食事の必要など無かろう。」 アーチャーは拒否を示すが。 「なら、つくるの手伝え。それなら構わないだろう。」 だから、さっさと来いと目で訴えれば。 アーチャーは溜息をつきながらも、俺の傍にやってきた。 数分後。俺は心底、後悔することになった。 だって、思わないだろう。 この弓兵のサーヴァントが、料理上手で。 しかも突っ込みが小姑じみているなんて!! 終わりです。ありがとうございました!