「また贋作者か…ふん。良い機会だ。 そこの雑兵共々、格の差というものを思い知らせてやろう。」 ギルガメッシュがそう言って、王の財宝を―――!? 「待てギルガメッシュ!こんな場所で開くなっ」 「なんだ雑種。……ああ。 大人しくしていろ。中てぬようにしてやろう。」 「そういう問題じゃないっ馬鹿!」 ギルガメッシュの背後の空間は、歪み始めている。 その様子に尋常でないものを感じたのか。 アーチャーとランサーはギルガメッシュに向き直り、注視している。 あれ、俺、いつのまにかギルガメッシュ側?そんな莫迦な。 三つ巴、という話ではもはや済まない。 場は混沌としはじめている。 …おかしい。俺が面倒を見るのは、少なくともアーチャーだけのはずだ。 ギルガメッシュとランサーの面倒を見るのは綺礼だろう。 当の綺礼は今頃、この騒ぎを感じ取り、それを肴に酒でも飲んでいるに違いない。 あの、似非神父!! いつの間にか、この教会は男の園になっている。 サーヴァントの寄り合い所みたいになっている。 ……俺、どこで道を間違えたんだろう。 間違いなく、教会に引き取られたことが全ての始まりで、元凶だ! 俺の聖杯戦争は、前途多難。お先真っ暗なようだ。 その後3へ続く