「シンジ。」 名前を呼ぶ。 返事は無い。だからもう一度呼んだら、 「なんだ、アキ。」 と、仕方なくといった風に声が返ってきた。 「…なんでも、ない。」 そう答えれば、シンジは溜息を吐く。 ベッドの上に二人、背中合わせに座っている。 シンジは何かの雑誌を暇つぶしのようにめくっていて。 俺はシンジの背中に体重を預けた。 そして、目を閉じる。 背中越しに温もり。 重い、と文句を言いながらも、シンジは俺を振り払わない。 それが解っているから、俺はこうやって時折、この男に甘えてしまうのだろう。 自覚していない所でもきっと、シンジに甘えている。 このままじゃ駄目だ、そう思いつつも、もう少しだけこのままでいたいと願う自分がいて。 不安のようなものがあったのかもしれない。 何時までも一緒にはいられないと。 いつかは別れが来るのだと。 そんなことを取り留めなく考えていたら、シンジが身じろいで振り向き、 俺の頭を無造作にくしゃりと撫でた。 「ったく、いつまでたってもガキだな。」 「っ、うるさい。」 呆れたようにシンジは言ったが、その声はやわらかいもので。 全て見透かされていることに俺は恥ずかしくなって、小さく唸ることしかできなかった。 真田と荒垣。この二人の色んな設定がわかってくると、どうにもこう……っ!! 荒垣←真田が、ガチすぎる。