この胸の内に生まれた禁忌である想いを、貴女は受け入れてくださった。 けれど、その想いを抱いたからこそなのか。 より力をつけた貴女と闘いたい、 その先にある答えを貴女なら私に与えてくださるかもしれないと、 そんな風に思い、私は貴女との手合わせを願った。 こんな私を、貴女はどう思うのか。 貴女を抱いた腕で、貴女を傷つける、そのことに少しの抵抗も無かったわけではない。 けれど―――。 『杞憂でしたね。』 貴女は私の依頼を受け、私の願いを真っ直ぐな瞳で受け入れてくださった。 あの日と同じ様に。 どれほどの時が流れたのか。 初めは互いに様子見だったものが、次第に全力に変わり。 手加減などせず。 貴女は私の攻撃を耐え、かいくぐって私に一撃を入れてくる。 交差する視線。互いの瞳に映るのは互いの存在だけ。 貴女の荒い息、流れる汗、滲む血。 申し訳ない気持ちよりも、強く湧き上がる、この感情は何でしょうか。 体の内から溢れてくる、ぞくぞくとした痺れ。高揚。 何時までも貴女とこうしていたいけれど、終わりは程なく訪れるだろう。 その時立っているのは貴女か私か。 『嫌われていなければ、いいのですが。』 口元に浮かぶ笑みを意識しながら、私はそれだけが心配だった。 計4回、テオドアと戯れました。 結果、どんだけワンコのように可愛くとも、ドSである、という結論に達しました。 あいつ…ほんと、ドSだ…。 姉二人のSっぷりに負けてただけで、潜在的にドS。 ベルベットルームドS三姉弟。だが自分の客人にのみデレる。 そこがいいんだ。