ヤマトの説得



■なんば戎橋 空を見上げるヤマトを見つけた… …ほう、響希か。ご苦労、よく来たな。 >会いに来た フフフ…私にか。君も奇特だな? >大丈夫? …誰の心配をしている?私は峰津院大和だぞ。 >何してる? さぁな?時には私にも時間が必要だ。 …響希、君はどう感じる? 破壊される以前の世界は楽園か。 >全然違う。 …同感だ。 >楽園だ …そうか。 >分からない …だろうな。 私にとってこれまでの世界は、無価値なゴミに過ぎない。 守るに値せぬクズがのさばり、 何を知ろうともせぬゴミの群れる滅びゆくだけの腐った社会…。 ……。自分の才能や出生を呪ったよ。 峰津院の血族は全て、その命をこの国のために捧げる事を、 強要されて生きるのだからな。 >同情する フフ…誤解するな? この国のために命を捧げる事、それ自体に不満はない、だが…。 >運命だな フフ、それは詭弁だ。 だが…この国のために命を捧げる事、それ自体に不満はない、しかし…。 …何だ、この国の現状は? 峰津院はこんなもののために、命を賭けて来たワケではない! 私の将器は…権力に食い荒らされ、下卑たクズどもの手先として使われるためのものではないんだ! 私は…峰津院家は…!こんな腐った世界などのために…! >落ち着け …ああ、そうだろう。 私の思想は、普通に考えれば正気の沙汰ではない。 >全くだ フフ…分かるか。 だが私の思想は、普通に考えれば正気の沙汰ではない。 × >そうか? …ああ、そうだ!これ以上クズどもに関わるのは、死よりも嫌悪すべき事…。 …では私は行こう。 世界を滅ぼしたくなったら、再び私のもとへ来るんだな…。 ヤマトは立ち去った…。 × しかし…。ヤツらの言う『普通』とは何だ? その正体こそ他人に植えつけられた『常識』と、変化を恐れるが故の『保身』に過ぎん…! くだらん…全く、くだらん! だからこそ私はポラリスの襲来を機に、世界の変革を思い立った! 私こそ、本物の改革者だ! この腐った世を正して何が悪いっ…! >やり方の問題 ほぅ…そうか。では貴様なら民を導けると? × >悪いよ …そうだったな。 だから私と君は相容れない。 これ以上の議論は無駄なようだ。 …では、私は行こう。 もし君の望む世界が、君の求めた美しさと違ったなら…。 その時は私のもとへ来い。共に世界を滅ぼすとしよう…。 …それでは。 × >悪くないよ ほぅ…そうか。では貴様は何故、私の敵なのだ。 いいか、響希。 先人たちはあらゆる手段を講じ、民を導こうとして来た…。 だがそのいずれもが、自らの信じた民の、あまりの愚かさに絶望し、世捨て人となったのだ! いいか響希よ、お前が信じようとしているこの国の民の実像を教えてやる。 ヤツらは無知蒙昧にして、救うべくもない愚か者どもだ! ヤツらのようなクズが、変革を認めるのは…。 己の命や利益が危険にさらされる、今のような時だけなのだぞ…! >大丈夫さ >見てろ ……。その自信を裏づける根拠は、今のところ、見当たらん。 だが…君はこの7日間、私の想定を覆し続けて来たな。よもや、今度も…か。 >隣で見ないか? >ヤマトの協力があれば フッ…なるほどな。 私が君を求めたように、今度は君が私を求めるか。 …よかろう。私の力を君にゆだねる。 >ありがたい >よろしく >信じてた ヤマトが仲間になった…。 フフフ…私も君に、同じ事を頼んだ覚えがあるな。 これで、貸し1つだ。 では私は、残務を片付けて来る。 …先に行っていろ。 ヤマトと挨拶を交わし、その場を後にした…。 ■■■ ヤマトとロナウドが対峙している…。 ヤ:…どうした?殺るなら今が絶好の機会だぞ。私は貴様の怨敵なのだろう? ロ:峰津院…。俺は、お前の本心を聞きに来たんだ。…無闇に争いたいわけじゃない。 ヤ:ハッ…愚か者め。だから貴様はクズだと言うのだ。この期に及んでまだそんな事を…。   …ほう、響希か。ご苦労、よく来たな。 >何してる ヤ:フフ…見ての通りだ。虫がたかってうるさいのさ。 ロ:響希くん…。ちょうど良かった。君にもいてほしかったんだ。   峰津院…俺は、お前が憎い。お前が行ってきた数々の非道を目の当たりにしてきたからな。   だが…なぜだ!なぜ、お前は人々を苦しめる!   その力を世界を守る事に使えば、もっと別の未来があったはずだ!   どうして実力主義などと…。 ヤ:…やれやれ。響希、この馬鹿を連れて行け。うるさくて敵わん。 × >分かった ヤ:ああ、そうしてくれ。では私も行こう。…それでは。 ロ:待て、峰津院…!クッ…俺とヤツは…分かり合う事ができないのか… × >話を聞きたい ヤ:…ほう。君が言うならば…仕方ない。敗者の義務だと思ってやろう。   …お前たちはどう感じる?破壊される以前の世界は、楽園か。 >全然違う ロ:ああ…そうだな。確かに楽園とは言いがたい…。歪んだ社会である事は認める。 ヤ:略 ロ:……!命を捧げる…!?この日本のために…? ヤ:略 ロ:峰津院…お前は…。 ヤ:略 ロ:…それは違うぞ、峰津院。お前の目に映った世界が、過ちに満ちているのは分かった…。   だが方法が間違っている!響希くんはそれを言いたくて…。 ヤ:略 響希、栗木よ…。 >隣で見ないか? ヤ:何だと…?私に力を貸せと言うのか? ロ:そうだ…共に来い、峰津院。俺たちは世界の同じ過ちを見て、違う方法で正そうとしただけだ。   お互い心の膿は吐き出した。もう争う理由はない…そうだろう? ヤ:…相変わらず戯言を。…だが響希よ、先の言葉は本心か? × >過ちだ ヤ:フフ…そうだろうな。私と君たちは相容れない。分かっているじゃないか。   …では、話は終わった。私は行こう。 × >本心だ/何度も言わせるな ヤ:フッ…なるほどな。私が君を求めたように、今度は君が私を求めるか。   略