カイドー・ナオヤルート・殺戮2



■六本木(ユズとミドリ)14:30 ■芝公園(芝公園BATTLE) ナオヤ:ああ、いるさ。それにしても天使の姿がないな。何を企んでいる事やら…。 ジャア君:むっほホ!クソ天使の事だから、きっと悪い事ばっか考えてるホ! うホ?いつの間にやらどっこいしょ。囲まれてるホ〜!? >仕方ない >始末しろ ナオヤ:フフフ…虫が良く湧くな。どうせこやつらは天使に殺される。…皆殺しにしろ。 ナオヤ:ッハハハハ…!これは心外だな?ベリトがベルの王位争いに敗北したのは、 ヤツの実力が、一哉より下だったからだ! 俺はお前たちに頼まれた依頼を果たしただけだ。…利用したのはお互い様だろう? アマネ:峯岸さん…いえ、ベルの王よ。あなたはなぜ魔王になったのですか? >封鎖を解くため >力を得るため >神を倒すため それは神を打ち倒し、あなたが魔王として、世界に君臨するという事でしょうか。 私たち翔門会がベル・ベリト様に、救いを求めた理由は、人間を、神の支配から永久に解放するため。 ベル・ベリト様の御力を取り込み王となったあなたが、人を守り、神と戦うのであれば…。 我々、翔門会はあなたに仕え、あなたの望みを叶えるために、尽力したでしょう。 ですが…あなたたちは、人々を傷つけ、そして嘲笑う…! そんな支配を許すワケには行かない! ジャア君:コイツら、変だホ!変なヤツはぶっ飛ばすホ〜! アマネ:……!そんな…すでにここまでの力を得ているなんて…。 承服できません。私はひとりでも、あなた方を倒します! アマネ:…うぅっ!…お父様…、アマネは、お傍に…。 ナオヤ:クックックッ…!さらばだ巫女よ。 …安心しろ、お前の死は、決してムダにはならない。 お前の死は、翔門会に…。いや…俺たちの死を願う人間どもに、絶望を与えるだろう! ジャア君:シャッキーン☆魔王様ども、勝利だホ〜! ナオヤ:フフフ…翔門会の巫女でさえ、ベルの魔王の前では、無様にヒザをついたのだ。 これもすぐに、人々の間に、知れ渡る事だろう。さて…次はどう来るかな? ナオヤ:ハハハ…そう言うな。そのお陰で一哉は、魔王になれたのだからな。 さて…悪魔使いも、翔門会さえも一哉の前に屈した。…神はどう出るかな? ジャア君:ほっほホ〜。そろそろ神ヤローも、黙ってらんないホ? ナオヤ:さぁな…それは文字通り、神のみぞ知る、だ。 だが…好転しない状況や、何もしない天使どもに対し、すでに人々の不満は、かなりたまっているはずだ。 天使どもが次の動きを見せるのも、そう遠くはないだろうな。 >待てない >動かなければ? 問題はあるまい?神が傍観すれば、我々に逆らう天使も、そして悪魔使いも全滅する。 一哉はベルの魔王として覚醒し、この地での勝利は、我々のものとなる。…それだけの事だ。 ☆だが巫女が倒された今、連中の行動も鈍るはずだ。……問題ない。 ■六本木(???) 遊び人風の男:おや…魔王くんじゃないか。キミも色々大変だねぇ? み〜んなから恨まれちゃって。 …もっともさ、魔王になった時点で、それは覚悟の上だったのかな? だけど、ようやく天使の数も減って来たし、そろそろ決着かな? …勝てればいいけど、負けたら大変だよねぇ? >勝つよ フフフ…、さすがはベルの魔王だ。もう怖いものナシって感じかな? >負ける? イヤだなぁ…。もしもの話だよ、もしものね。 ま、その話はいいとしてさ。実はキミにちょっとした用事があったんだ…。 …ちょっとボクに、付き合ってもらえないかな? >ヤダ つれないねぇ…。お互い損はない話だよ? >用事? なぁに、簡単な事さ。…手間は取らせないよ。 ナオヤ:…ソイツから離れろ。何を企んでいるのか知らんが、横やりは止してもらおうか。 遊び:おや…。保護者のお出ましだねぇ。これは参ったよ…。 ナオヤ:下らんな…。天使との総力戦を控えて、お前に関わっているヒマはない。 遊び:…へぇ、少しはボクに、恩返しをしてもいいんじゃないかな? 色々と情報を流して、キミの弟を助けてあげたのは、他ならぬボクなんだからねぇ? ナオヤ:…失せろ。貴様に頼んだ覚えはない。 遊び:キミにもずいぶん貸しがあるはずだよ。あのバーを教えてあげたのも、 ボクだった事、覚えてるよねぇ? ナオヤ:フフフ…俺と、駆け引きをするつもりか? お前が与えたのはただの切っ掛けだ。あの歌に気付き、それを利用したのは、…この俺なのだからな。 お前の与える情報は、全てお前に都合のいいように、肝心な部分が曲げられている。 全く、厄介なヤツだ。愚かな者はみな、お前に騙され、全てを失うのだからな…。 遊び:固いなぁ…固いよキミは。人生は一度きりなんだ…。楽しまなきゃ損だよ? ナオヤ:…忘れたか?俺にとって人生は一度きりではない。 これ以上つきまとうな。…殺すぞ。 遊び:わぉ、怖い怖い。魔王くんは物騒なお兄さんを持ってるねぇ? じゃ、ボクはこの辺で退散するよ。 ナオヤ:……。行くぞ、一哉。 >はい フム…あと一息だ。誰にも邪魔はさせん。あと一息で、天使を駆逐できる! >アレ何? お前の気にかける事ではない。人を…否、神々さえ弄ぶ、悪趣味な男だ。 案ずるな。お前は俺が守ってやる。…誰にも手出しはさせん。 ■九段下(武芸館) …王よ…我らが王…。我が声が聞こえるか…?(赤)イアル おや…気付いたかい?全く、鈍い王様だねぇ…。(紫)イザ フフフ…人のベルとは、いかなるものかと思ったが、なかなかどうして…。(灰)デル …確かに。ここまでやるとは、思いませんでしたね…。(青)ゼブブ 人のベル…否、ベルの魔王よ。間もなく強大な敵が現れる。心してかかれ…。(黄)ベリト ここより東……、お前たちが上野と呼ぶ地に神の力が集まるのを感じるぞ…。(灰) …クククク…。ついに神との決戦ですか。心踊りますねぇ…。(青) …案ずるな。お前の内には、我らの全てが眠っているのだからな…。(赤) ナオヤ:……。どうした、一哉? >何でもない ……。そうか、ならば何も問うまい。 >声が聞こえた …声だと?その声に覚えがあるか。 >分からない ……?そうか…ならばいい。 よもや、魔王としての覚醒が近いかと思ったが…、そう急ぐ必要もないからな。 >ベルたちだ …そうか。どうやらお前が、ベルの魔王として覚醒する時が近付いているようだな。 それはお前に吸収された、ベルの悪魔たちの声だろう。 この先、お前の力となり、天使や神との戦いで使うべき力だ。耳を傾けておくといい。 ☆そう慌てるな、機は間もなく熟す。すぐに大きな戦いがやってくる。……気を抜くなよ? ■渋谷(ユズ) …気を抜くな。連中の事だ、小賢しい策謀を巡らせているかも知れないからな。 >無事? >何の用? >そうだね >無理だな >分かった >消えろ フフ…止せ、話すだけムダだ。 天使の本性にも気付かぬ連中に、物事を冷静に見る目など、欠片も備わっていないのだからな。 1つだけ忠告してやる。これ以上、邪魔をすれば、…この場で殺すぞ。 ■永田町(ナオヤ) さて…一哉よ。 人間の本質は神と悪魔、どちらに近いだろうな? >神 ほぅ…そうか。魔王になったお前が、人は神に近いと? >悪魔 ほぅ…そうか。魔王になったお前にしてみれば、当然の答えかも知れんな? >人は人だ ッハハハハ!全くひねくれたヤツめ。…だが、正解だ。 人の本質は神の秩序にも、悪魔の混沌にも依存しない。 人はその両方を内包する、良く言えば柔軟、悪く言えば曖昧な存在なのだよ。 >いいね フフフ…同感だ。それ故に、神の秩序で全てを制さんとする天使に反吐が出る。 ★まぁ…それも間もなく終わりだ。だが、終幕に訪れるのは、お前にとって最も辛い戦いだ。 …一哉、覚悟は出来ているか? >メンドクセ フフフ…そうだろう。でなければ俺も、人を把握するための膨大なサンプルなど不要だった。 だからこそ、人を理解する事もせず、神の秩序で全てを制さんとする、天使には反吐が出る。 ★ >無論 そうか…頼もしいな。それでこそ、ベルの魔王だ。 ★ >何が来る? …フフフ、さてな。少なくともお前は、人の心を残すが故に苦悩する事になるだろう。 ★お前はやるしかないのだ。心しておけ、一哉。 ■池袋(サンセット通り) クククッ…見込み通りだ。一度生まれた疑念は、瞬く間に辺りへと広まり始める。 …天使への不満は高まり、ヤツらの中に俺たちを支持する者が現れ始めるだろうさ。 そうなれば…悪魔使いたちの士気は下がり、天使どもの戦力は低下する。 ■上野(不忍池BATTLE)18:00 >確かに >神行くか! ナオヤ:…愚昧なクズめ。貴様らなど、束になっても、俺たちの行く手は阻めんぞ。 ジャア君:な〜んと悲劇ホ!ミドリと戦う事になってしまったホ! でも、この戦いには、オイラたち悪魔の未来が、かかってるんだホ! …漢たるもの、己の信念のためなら女も泣かすんホ〜!魔王罰☆てきめ〜ん、だホ! ナオヤ:いいぞ…実にいい。かつての友との戦いだ…、一哉の資質が試される。 果たしてお前に、全てを犠牲にしても、覇道を歩む覚悟があるか…。 見極めさせてもらうぞ、我が弟よ…! 謎の声:汝、無限の愛を持ちて、魔王に挑まんとするか…。其は気高き心なり。 ナオヤ:…気をつけろ、一哉。ヤツが来る…! 謎の声:汝、魔王となりし者を想い、それ故に魔王を討たんとする。…我は汝に力を与えん。 ジャア君:…ぎゃホ〜!メタトロンだホ!あいつ様、超厄介だホ〜! メタトロン:我が名はメタトロン。御主の言葉を継ぐ者にして、魔を討つ剣なり…。 ベルの魔王となりし者よ。我は今より光の力をもって汝の罪を浄化せん! ナオヤ:ククククッ…長かった、…ついにこの時が来たか! 聞け、魔王に従う者たちよっ!メタトロンは小唯一神と呼ばれ、神に次ぐ力を持つ天使だ! …ここでメタトロンを屠れば、神の軍勢は事実上、瓦解する! さぁ…思う存分戦え!この戦いこそが、人間界を奪するための、最終局面だっ! >魔王の力を見せてやる >言われるまでもない メタトロン:神に従う者に祝福を。神に逆らう者に裁きを…! 汝、人にしてベルの魔王よ。我を討たんとして何を望む? 世界の支配か…?だが真の王とは、力にして統べるものにあらず。 真の王とは、真の心にて民を導くものであると知れ。 汝が手に包まれたる世界は、無限の闇に包まれよう…。 それでも汝、我に逆らうなどとは…、……もはや容赦せぬ。 神の風よ…。悪しき者を遠ざけよ! ア・ベル…カインによりて、殺められし、神の子よ。なぜ、汝は神の愛に背を向ける! 悪しき者ども、神の風を受けよ! メタトロン:原初の罪人、カインよ。己が弟を殺めただけに飽き足らず、その魂までも悪に堕とすか…! ナオヤ:ほざけ…愛されし者、エノクよ!お前に俺の気持ちは分かるまい…、 神の愛を一身に受けたお前にはっ! メタトロン:…嘆かわしい事だ。神の愛を理解せぬ者よ、この場にて汝に裁きを下す! メタトロン:…何という力…。ベルの魔王…恐ろしき者よ…。 我は負けるわけにはいかぬ。神の世界を守るため、負けられぬのだ。 ミカエル、ウリエル、ガブリエル、ラファエル……我が声が聞こえるか……。 ナオヤ:……!四大天使をこの場に喚ぶだと!?バカなっ…! アツロウ:四大天使…!?一体どうなっちまうんだよっ! ナオヤ:四大天使は、神の軍勢を率いる者どもだ! ヤツめ…!人間界ごと、我々を滅ぼす気か! カイドー:クソッ…!洒落にならねぇぞっ! 【魔王覚醒】パズス アリオク イアル デル メタトロン:この力…。文明による召喚にあらず。直接、魔界への扉を開くだと…? グァアアアアア…!ベルの魔王よ…ついには、人である事を捨てたか…! >神の支配は終わりだ >消えろゴミが 人に生まれし者よ…。汝は神を捨て、光を自ら遮りたり。 …聞け、全ての人間よ。もはや、人の世に神は降りぬ。未来永劫、救いの手は来ぬものと思え。 人よ…神の子にして、永劫の罪に迷いし、哀れな魂よ。魔王の創りし闇に生きよ…。 アツロウ:……。あ…勝った…のか? カイドー:ンだテメェ、ふ抜けやがって。オレたちが勝ったンだヨ。少しは喜んじゃどーヨ! ジャア君:そうだホ?魔王様たち完全勝利だホ!もっと喜ぶホ〜! アツロウ:は…はは…。そっか…オレたち、アレに勝ったんだ…。 ナオヤ:フフフ…見事だ。人間界での戦いは、魔王軍の勝利という所だな。 だが…まだ神はいる。この先も、戦いは長いぞ。 >大丈夫だ フフフ…ゆっくり休め。当面の目的は達したからな。 ああ…それともう一つ誉めることがあったな。 良くやったぞ、一哉。お前はついに魔王として覚醒し、その力を手中に収めたのだ。 >面倒だな カイドー:何かヨ、最初は封鎖とか、天使のヤローとか、色んなモンが気に食わなくて…。 みんなぶっ壊してやりてぇって、そう思ってたンだがヨ。…ンな事はどうでも良くなったぜ。 一哉、テメェは強ぇ…。正真正銘、オレたちの王だ。この先も、テメェに付いて行くぜ。 ユズ:……。何よ…私たちの負け。もう、用なんてないでしょ…。 >ないね >あるよ ……。ゴメンなさい…聞きたくないよ。…さよなら。 ミドリ:あっ…ユズさん!あ、えっと…一哉さん、出来れば悪い世界にしないでね? そ、それじゃ…!ユズさ〜んっ、待ってよ〜! ナオヤ:フム…。結果に不満か、一哉。 >少しだけ >不満て何? ッハハハハハ…!そうか、それでこそ、ベルの魔王だ! 一哉、良く聞け…。唯一神を討つための戦い、人間界での初戦は我々が勝利した。 神は人を見捨て、もはやこの世界に加担せぬ事で、戦いを打ち切ったのだ。 …お前には2つの道がある。神を追い、魔界や天界に、この戦乱を広める道…。 または神の見捨てた、この地に留まり、人間どもを統べる道だ。 …まぁ、どちらにせよ、神と決着をつける日は、刻々と迫って来てるのだがな。 ベルの王よ。お前はどうしたい? >神狩りだ カイドー:ッハハハハ…!こンだけ戦って、まだ足りねぇか? いいぜ、付き合ってやンヨ! >人間界を治める >とりあえず休憩 ナオヤ:良かろう、だがさしあたり、この国の政府と話を付ける必要があるだろう。 ヤツらを使って、人間どもを抑え、この世界での我々の支配を、絶対的なものにするのだ。 アツロウ:あ…でも、日本は良いけど、他の国は何て言うスかね? ナオヤ:フフ…お前は、覚醒した魔王の力に敵う連中がいると思うのか? 魔王の力と、俺の知略。この2つがそろう限り、人間どもに選択肢はない。 …さて、ではまず、この国の政府を、手なずけに行くとしようか。