口腔内の温度は温く、熱く。 紅い舌が絡む様は、常人に比べると不感症の気がある綺礼にも確かな快楽を伝えた。 「…ギルガ、メッシュ…」 低く掠れた声で相手の名を呼んだ綺礼を、 嬲っていた性器から一度口を外し、顔を上げたギルガメッシュは満足げに、 「なかなかに悦い声だ。もっと我を愉しませよ、綺礼。」 嫣然と笑いながら、言った。 用意した贄だけでは足りぬと、ギルガメッシュが綺礼の私室へ出向いてきたのはつい先頃。 ソファーでワインを傾けていた綺礼へ、 「貴様自身の魔力を、我に献上せよ。」 そう宣言したギルガメッシュを綺礼は肯定も否定もせず、ただ見返した。 英雄王の気性を正しく理解していた綺礼は、どのような方法を提示してこようとも、 これと在る限りは避けられぬ道なのだろうと、拒む気は無かった為だ。 ソファーに座る綺礼の傍に立ち、ギルガメッシュが手を伸ばす。 閉じた綺礼の唇に指を這わせ、内部に捻じ込んでくる。 内にある舌を指の腹で撫でながらギルガメッシュは綺礼の身に纏う衣服を乱していき、 下衣の前を開くと、まだ兆していない性器を取り出し、 文字通り、喰らいついた。 それが張りつめてくるとギルガメッシュは目を細めて喉を鳴らす。 相手の前に跪き奉仕する、という行為が、この男にかかると何ということもない行為に見える。 それは屈辱的なものではなく、ただ快を貪るだけのもの。 快楽を禁忌としていた綺礼だが、今は何故、禁忌とあれほど感じていたのか不思議なもので。 このまま流されてみるのも悪いものではないだろうと感じていた。 だが、解らないのは、この男がどちらを望むのか、ということだ。 綺礼は手を持ち上げ、ギルガメッシュの髪に指先で触れてみた。 触感は心地良いもので、指に絡めてみる。 く、と笑いギルガメッシュは顔を上げた。 「肉欲を知らぬわけでは、無いようだな。」 そう言ってギルガメッシュは座る綺礼の上へと体を移動させて跨り、 「こちらの方が楽しめそうだ。綺礼、貴様にこの我を穿つ栄誉を与えてやろうぞ。感謝せよ。」 声高に宣言した。 綺礼は感慨無くギルガメッシュを見ていたが、初めから拒む理由も無ければ拒む意思も無く、 ならば自身はそれを望み、求めているのだろうかという結論に辿り着き、 無意識に唇を笑みの形に歪めた。 ギルガメッシュが身に着けている衣服に手を伸ばす。 ギルガメッシュは抗うことなく、興味深げに綺礼を見つめる。 衣服を剥いで、素肌に手を這わせ、唇を這わせ―――― 自ら望んで、金色の夜に、堕ちていった。 それはただの始まり。終わらない夜。 本番逃げた(…) 難しいよ、言峰もギルガメッシュも! なんだ、若峰とギルは傍にいるだけで、えろい雰囲気だと思う。 雰囲気えろを目指しました。そして玉砕。 難しいね…。