奉仕



 
「ギルガ、メッシュっ、て…っん」
「何を、気を散らしている。」
「は、ぁっ…王様って、言うわりに…っ自分で、動くよ、な……これ、する時、は…」
ぴたりと突き上げが止まる。
魔力供給の為の行為の真っ最中。俺はギルガメッシュに座った状態で背後から貫かれている。
座った状態でするのは、結構キツイ。自身の重みで深くまで貫かれるから。
そんな中、実は前から不思議に思っていたことを、俺は何の気なしに口にしていた。
ギルガメッシュは普段はそれはもう、王様ぶりを発揮している。
ふんぞり返って人にあれこれ命じている姿だとか、見下しっぷりだとか。
だが、この行為の時だけは、いやに積極的というか、なんというか。
「…何を考えているかと思えば、そんなことか。
 そう簡単に、王の身である我を、雑種に好きに触れさせるわけがなかろう。」
そう俺の耳に舌を這わせつつ言ったギルガメッシュの答えは、実に明快。
ああ、なるほど。やっぱりあんたは王様だ。
「それに、我とて気に入ったモノは自ら愛でるぞ?士郎。」
そう続いたギルガメッシュの言葉に、俺は絶句する。
突っ込みどころが多すぎて、どこに突っ込めば!
「っお、まえっ…いき、なり 何いって…っぁ」
唐突に、ギルガメッシュのものが俺から引き抜かれた。
まだ終わってもいないのに。疑問を感じていると、すぐにギルガメッシュが俺の腕を引き、
向かい合わされる。
「……ギルガメッシュ?」
「…そうだな、許そう。奉仕してみせよ。」
ああ。俺はとんでもないことを、言ってしまったらしい。
ギルガメッシュの言葉の意味は、流石に話の流れからして何を意味しているのかはわかる。
わかるが……
「…え」
「我に触れて良いと言っておるのだ。光栄に思え。」
艶然と笑みをみせるギルガメッシュ。
初めから俺に拒否権などあるはずもなかった。
俺が動かなければ終わらない。それに、中途半端に煽られた身体も正直、辛い。
腹をくくって、俺はギルガメッシュに身体をよせ、
先ほどまで自分の身に埋まっていたギルガメッシュ自身に顔を寄せた。

「む…ぅっ」
両手を添えて、先端をくわえ込むと口内に広がる苦味に眉を寄せる。
恐る恐る舌を動かす。ぴちゃりと音がなった。
意を決して、もう少し深く迎え入れて、きゅ、と口を窄めてみる。
ふ、と息を吐くような微かな笑いがギルガメッシュの口からもれる。
猫でも撫でるように、俺の顎下を。ギルガメッシュの手が擽る。
思わず動きを止め、くわえたまま、上目でギルガメッシュを見れば。
「良い。続けよ。」
愉悦まじりの声で告げてくるから。
あまり長引くと顎が疲れそうだ、となんでもないことを考えることで羞恥に目を瞑り。
俺はこの行為に没頭することにした。
竿を手ですりあげ、雁の部分を舐める。少しずつ溢れてくる腺液を、先端に口づけて吸う。
いつも、自分がこうされている時のことを思い出してしまって、下肢に熱が溜まる。
ギルガメッシュが俺に施す愛撫を思い出しながら、そのままなぞるように、奉仕を続ける。
ぎりぎりまで頬張って、顔を前後に動かし、口内全体ですりあげる。
「んっ、ふ…ぅ っは…んむ」
くぐもった声が零れる。唾液と腺液が混ざり合ってひっきりなしに濡れた音がする。
いい加減疲れてきて、やけになって、少し強く吸い上げてみた。
ギルガメッシュの身体が僅かに揺れる。ギルガメッシュが俺の顔をより引き寄せて。
「出すぞ…零すな」
強引に奥深くまで、含ませられて。
「ぐ……っん!!」
喉奥に、どろりとした熱い精が叩きつけられた。
それは高純度のギルガメッシュの魔力の塊。
「んっ、んぅっ…う…」
咽そうになりながらも、俺はそれを少しずつ呑み込んだ。
どくん、どくんと断続的に注がれる。
少しだけ、くわえた口の端から、呑み込みきれなかった精が垂れて、
ギルガメッシュがそれを自らの指で掬い取る。
ようやく放出が止まり、ギルガメッシュのものを口からはなして
口内の残滓もこくりと呑み込んで、はぁと息を吐いた。
と、ギルガメッシュが俺の口に指をつっこんできて。
ああ、さっき、拭われたやつかと、ぼんやり考えて、俺はその指を丁寧に舐めた。
薄く、ギルガメッシュが笑う気配。なんだと目を合わせれば。
「そんなに美味か、我の精は。」
からかうように言って。俺が反応を返すより先に、俺の口内から指を引き抜き、押し倒してきた。
「っギル…!?」
名前を呼びかけて、息を呑む。ギルガメッシュは、いつのまにと思うほどに力を取り戻している
自身の中心を、俺のすでに解けている後孔にあてがって。
「あああぁぁっ!!」
ずぶりと一息に貫いてきた。
「巧くできた褒美だ。存分に、与えてやろう。」
そう言ってギルガメッシュは壮絶な笑みを見せる。
嗜虐の混ざった性的な笑みに、ぞくりと背筋を何かが駆け上る。
それは恐怖か、期待か。俺には判別できなかった。

そして、俺は長い時間をかけて犯され、勿論、魔力も根こそぎ奪われた。
意識をとばす直前に、俺は。
これからはあまり余計なことを言わないようにしようと、そう思った。





PC版のセイバーとの魔力供給シーンを見て、すごく、
口での奉仕が書きたくなった…
普通のえろ見て、士受け妄想する自分の脳みそに乾杯。
あと、受けが口で奉仕してる時に、攻めが受けの顎下を撫でる
というのが、なんかイイな〜とか。












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