考え事



 

「ちょ…っ、も、むり……っア」
ぐちゅ、と濡れた音をたて貫かれる。これで3度目。
2回分の精を躯の奥に注がれて、そこはもうたやすくアーチャーのものを飲み込む。
「っ、ふむ。鍛え方が足りんな。」
「そういう……問題じゃ…っ」
そう、アーチャーは3度目だが、俺はそれよりも多い回数いかされている。そんな状態であっても悲しいかな、
俺の中心は内からの刺激に反応しだしていて。それをみてアーチャーは喉の奥で笑う。奥深くを貫いたまま、
味わうようにゆっくりと揺さぶられる。
「ン……っ、ふ、あ……」
甘い声が出てしまうのを、堪えることはあまりしなくなった。
まぁ学習したというか。耐えれば耐えるほど、声をださせようとするアーチャーに散々な目にあわされてきたから。
いつからこんな、魔力供給とは関係ない行為をするようになったのか。はじめはそれが目的の1度だけ。
いつの間にか前戯が長くなり、躯をほぐす以外の目的での接触も増えて、今は数回普通に抱き合ってから
最後にパスをつないで魔力を俺から吸いあげていく。体力も精力も尽き果てて、魔力供給の次の日は躯が使い物
にならないこともあるぐらいだ。ただ、困りはするが嫌だとは思わないのもどうなのか。
初めて出会った時は気に食わない奴だと直感し、アーチャーにしたってそうだったはずだ。明確な殺意さえ
抱いていたのだから間違いない。どこで、こんな行為を受け入れてしまえるほど、俺はこいつを
「っ!あぁっ…!?」
緩やかだった動きが唐突に激しい突き上げにかわり、思わず高く喘ぐ。
「考え事とは、随分余裕があるようだな、衛宮士郎。」
アーチャーの苛立った声が届く。なんで、そんな、苛立っているんだこいつは。
わけがわからない。俺たちは近いようで遠い。
同じ部分も多々あるが、基本的には何を考えているのか言われなければわからないのだから。
「っ…、おまえの、ことっ、かんがえて、たんだよっ、馬鹿!」
俺も、思っていたことをそのまま口にする。途端、アーチャーは凍りついたようにぴたりと動きを止めた。
あ、すごい間の抜けた顔をしている。
「…わかんない奴だな、あんた。」
「……それはお互い様だろう。」
苦虫を噛み潰したような顔をして唇を重ねてくるから。
「アーチャー、俺、お前のこと、好きだ。」
ついでに、めったに口にしない言葉を音にしてみる。
その直後。
「…!っえ、なん、でっ」
「っ、自業自得というものだ、士郎」
アーチャーまでめったに言わない、名前だけを囁いてくる。
それよりもっ、俺の内にあるアーチャーの体積が増して、
いやもう無理だってっ!

結局そのあと、散々啼かされたあげく、根こそぎ色々なものを奪われた。




急にえろいのが書いてみたくなって勢いで。
でもたいしてえろくはないかと。
本当は前戯のいろいろが好きです。
何回以上が絶倫扱いになるんだろう…




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