絡めた指、重ねた手のひら。触れ合う身体。互いの存在の重み。 少しずつ、少しずつ、近付いていく。 「アー、チャー…っ」 熱に溺れるように伸ばした士郎の手を掴んで腕に唇を押し付けながら、アーチャーは士郎の熱い内部を穿つ。 そうすると悦ぶように士郎の中はアーチャーの性器を締め付けた。 「士郎」 アーチャーは名前を囁いて、喘ぐ士郎の唇に唇を重ねる。 「ん、ぅ…あ、ふ……っ」 甘えるような声を零しながら士郎はアーチャーの舌に自らも必死に絡めて応える。 覆い被さるようなアーチャーの背に腕を回すことは容易くなった。 それだけ士郎の身体は成長した。 所々色の変わった士郎の肌をアーチャーは確かめるように触れる。 辛そうに眉を寄せて口付ける。 ばかだなと士郎はいつも思う。でも口には出さない。 そんなこと、アーチャー自身も解っているだろう。 アーチャーが上体を起こして士郎の脚を抱えなおす。 そして腰を掴んで容赦なく士郎の身体を突き上げはじめた。 そうなると士郎の身体は簡単におちていく。 程なく訪れた絶頂。士郎の中を満たしていくアーチャーの熱。 弛緩した士郎の身体に落ちてくるアーチャーの身体。受け止めて抱き締める。 ただ愛し合う為だけに抱き合う。 不毛だ。 男同士で、片方は人間ですらなくて、元は同一人物で。 そんなものは今更確認するまでもなくて。 それでもこうして求め合うことを、互いに望んだ。 「アーチャー」 「なんだ」 「もっとずっと一緒にいたい」 顔が見えなくて良かった。 そう思いながら士郎はアーチャーの肩に顔を埋める。 発した言葉は、泣きそうな響きを帯びてしまった。 泣いてはいない。涙は出ていない。大丈夫。 でも今は顔を見られたくない。 アーチャーは士郎の身体をしっかりと抱き締めて、 「…ああ。ここにいるだろう、私は。」 そう答えを返した。 うんと頷いて士郎もアーチャーに抱きつく。 どうか、願いだけで終わらないようにと。 裏設定というか。 UBW後、普通に再契約成功して、パスも普通に繋がって。 もだもだしつつ士郎はでかくなって。 凛あたりに後押しされた結果、めでたくベッドイン。 一回身体繋げてしまうと、どっぷりはまりこんでしまった。そんな感じ。